うみつづき、陸つづき -押海裕美ブログ-

思いついたことが、消えないように絵や文にしました。

春の可燃ごみの日

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活版印刷

 二十歩くらい先で、水が放物線を描いてアスファルトの地面に降って来た。住宅の中庭からホースで撒かれたようだ。水を打ったにしては上から過ぎる。すぐ前を歩いていた男性が頭を仰け反らせたので真似すると、カラスが一羽とまっていた。撃退にひるむことなく青空を背景に佇む黒い姿を、男性は通り過ぎてからも、猫のように振り返り振り返りした。