2011-01-01から1年間の記事一覧
四度目の個展、無事終了いたしました。 ご来場くださった方々、手伝ってくださった方々、本当にありがとうございます。 久々な友人や、予想していなかった方にも来ていただくことができて、嬉しい驚きの連続でした。 絵は一人で描いているつもりでも、決して…
高校卒業後は絵描きを目指すことに決めた僕の枕元に、ある夜神さまが立った。 「おまえは絵描きの才能は無い。 進路・・・人生を考え直すチャンスをいまいちどだけあたえてしんぜよう。」 白い長いひげをはやして、妙にどもどもした喋り方の神さまはぼくの父…
先週、ついに家に猫が二匹になりました。 もういっぴきほしいと言いつつ踏み切れなかった母から、「ついにかったので連れてかえる。」 と電話が入り、そわそわして待つこと三十分。家に新しい猫を迎えるなんて、人生において皆既月食よりも頻度が低いイベン…
みかんを食べると手が黄色くなる、というので、ぐっと気温がさがったのをいいことに毎日食べていたのが心配になり、じっと手を見てみましたところ、 たいへん。これでは可愛い紅葉のような手、どころか銀杏いろではないですか、 と、あわてていましがためく…
精神世界か物理世界かはしりませんが、この世界のどこかに、 わすれものの国、というのがあるそうです。 そこにあるものはすべて、建物も食べ物も草花も、誰かのわすれものです。 お城に使われている石は、どこかの工事現場に置きっぱなしにされていたもので…
小さい頃怖かったものが、大人になってから平気になった。 けれども、大人になってから怖くなったものもある。 さてみなさん、 「なにかをこっそり戻しに行った経験」っておありでしょうか? 思わず盗んだきれいな色の絵具を友人の絵具入れに返しにゆく、 触…
(問) 海坊主くんは150円持ってスーパーへ行きました。 パプリカを買ってレジに持って行くと、158円でした。 さて、おつりはいくらだったでしょうか? 正解は、 0円です。当然ですよね。 けれども、レジへ持っていく前にきちんと値段を確認する、という かけ…
海坊主は、掃除機の際、延長コードを使用するのが嫌いです。 ところで、この間、大好きな映画・『アナコンダ』の二作目が、テレビので放映されていました。 次の週の新聞にめを通していると、なんと視聴率ランキングの欄で、トップテン入りしているではあり…
こんな夢を見た。 自分のいる場所が、夢の中だとわかっている。 周囲にいた数人のうち一人、確かに知人なのだが起きてからはだれとも思い出せぬその人に、 これって夢だよね? と念を押すとそうだとこたえる。 自分は安心して、ならいつか覚めるだろうと思う…
フランス三日目は、モンサンミッシェルへのショートトリップ。この日は現地ツアーを申し込んでいたので、日本人ガイドさんに連れられて回ります。参加者ももちろん日本の方ばかり。 国内旅行に参加しているような気分で、関西弁をしゃべりまくります。 それ…
二日目。 道に迷いに迷って、つたない英語で道行くひとに尋ねながら、フランス語で説明されて理解したふりをしたりしながら、 辿りついた先は、ルーブル美術館。 予想をはるかに超えた長蛇の列に、最初から度肝を抜かれます。 それはもう蛇に例えるなら、突…
七月の初めに、フランスへ行ってきました。滞在先は、パリのピガール駅付近。 体は東洋人、頭脳は西洋人。すこーし語呂は悪いけど、 おしゃれでキッチュな旅のもようを、駆け足で紹介しちゃいます。 18時間の長い飛行時間を経てたどり着いた花の都。 実は二…
①泣きおとしマスク ②つない手(「つないで」と読む) ③唾つけたでシール ④心の扉を開く鍵 ⑤料理の本 その昔描いた、「恋の七つ道具」というタイトルの絵。 五個しか、イラスト内に表わされていないので、のこり2個の内容は考えていなかったと思います。 ③の唾…
猫がお膳の上に乗ったら、絶対に注意してしつけしなさい! と言っていた母も今ではすっかりこうです。 「猫が乗ったりするから、テーブルの上にはグラスとか何も置いたらあかんで。」 専用の爪とぎが五か所に設置されているにもかかわらず、 リビングの引き…
いろいろなテーマが盛り込まれている中で、やはり光と闇、という言葉が印象に残りました。 対極にあるのではなく、ひとつのものが内包している、といった点で「生と死」にも置きかえられる気はします。 パート2か3だったか忘れましたが、作品ないの「闇の…
「こないだやった切り絵は、○△□だけを使って表す、というコンセプトだったんです。」 「まあ世の中なんてたいがい○△□でできているでしょうしねえ」 「ほんとですよね。それを複雑な形でとうらえようとするから話がややこしいことに・・・」 なんていう会話…
地元のお祭りが、今日あすとあったので、すこしだけ見てまわりました。 七時前といってもまだ明るく、人と屋台の熱気にまぎれると汗がとめどなくあふれます。 昔から見るオーソドックスなものから、ぷよぷよすくいやケバブサンドなど、最近になってあらわれ…
こんにちは。 傘をさす、というのは、 それぞれちがった小さな空間を作り出すという詩的な行為だなあ、 と思いながらビニール傘を常用している海坊主です。 あちこちに置き忘れてしまうからあまり良い傘は使えないのです。 もったいない傘おばけが出るかも…
ごそり、 という嫌な音が耳の奥でひびいた気がした。 見るともう、肩まで僕は、黒い水につかっている。 反射的に岸へ戻ろうとする。 慌てたのがいけなかったのか、 何かに足をとられ、たちまち体が沈んで、息ができなくなった。 ボコボコ、という音と息苦し…
毎日じめじめしていやあね、 などという同僚たちのつぶやきに反して、このところ僕の体はすこぶる調子がよかった。 原因は、どうやら頭のようだ。最近抜け毛が少ないし、なんとなくふさふさと決まっているのだ。 はたちを過ぎるころから薄毛が気になってい…
(ア)かおり付き消しゴム (イ)カメラ付き携帯電話 (ウ)温度計付きペンスタンド (エ)星付きレストラン 1.(ア)~(エ)のうち、一般的な観点から、小学生があまり所有していないものをひとつ選びなさい。 正解は(エ)。 10年前ならば、おそらく(イ)もそうだっ…
バースディプレゼントにバイクをもらった兄が、中免をとりに教習へ通い始めました。 と、いうのは嘘ですが、 還暦祝いにランニングシューズをもらった父が、ジョギングをはじめました。 何かを始めるというのは、何かが始まるということです。 日曜日、大好…
些細ですが、ふしぎなことがたくさんおこる一日でした。 郵便局へ行く途中、信号待ちをしていると、二匹のミニチュアダックスフンドに吠えられます。 犬にほえられると、こころの邪悪さを見透かされた気分になりすこしショックな私に、 飼い主さんの可愛い…
もし世界が明日おわるとしたら、最後の晩餐でなにをたべようか。 世界があと一日で終わるなんて聞いて、食欲がわくかい! なんて野暮な話はぬきにして、そんな会話をしたことがあります。 すいか。 むしろ火山の爆発とか隕石の落下とかにまきこまれる前にす…
どこに惹かれるのかというと、窮地にたたされた時でも余裕をかましているところです。 ふとした時に見せる真剣な表情も良いですが、 ものすごい高いところから落ちている時にすらとぼけた顔をしているルパンはもっと良い。 主人公なんだから死ぬわけがない…
雨が降った時に感じるにおいは、そこらにある物質、たとえばコンクリートや植木鉢が水で濡れることによって生じるのか、それとも雨そのものが空から落ちてきながら発しているのでしょうか。 突然気温が上がって蒸し暑く、やはり温暖湿潤気候だなあ・・・と…
ふとしたきっかけで生まれるにじみや、筆を落としたときに混ざる透明な色に魅せられて、 むむ子は水彩絵の具ばかりつかうようになった。 おかげで図工の時間に絵の具をはじめて教わった際、先生からほめられる対象をとおりこして怒られてしまったほどだ。 …
水泳の補講を終えての帰り道。 ひどく長い時間をすごしたようなだるさをひきずりながら、なんとなく帰れずにいた。 自転車置き場にできた日かげに腰をおろした私とクロエの前を、 下級生の女の子が、蝉の抜け殻を数えながらゆっくりと横切ってゆく。 クロエ…
小さい頃、すこし変わった友達がいた。 名を、みーちゃんという。 年齢も性別もさだかではない。 というのも、幽霊だったから。 時々えらそうぶった口調になるのと、「みーちゃん」という呼び名により、私よりかすこし年上の、 おねえさんだったことがわか…
にしても、家のすぐ裏がこんなにも入り組んでいただなんて。 迷路に迷い込んだ心境で、ぼくは飼い猫の後を追った。 名前をリオーダという、もうすぐ一年になる猫はとてもやんちゃで、 その朝も、新聞を取ろうと玄関のドアを開けた瞬間を狙い、とびだしてしま…