寒くて散々、三年寝太郎になっている時はよく布団の上で本を読みます。
けっきょくダラダラしているのだけど、じぶんは寝てるんと違う、本を読んでるんやぞ
という罪滅ぼしのためです。
台所のおと、
という幸田文氏の小説があって、大好きな短編集です。
繊細な感性にぴったりの言葉の選び方が、新鮮でいてわかりやすく、
なんども読み返して人にも勧めてしまいました。
彼女の文章の愛読者だという女の子が、
「ドキドキしすぎて心臓に悪いのでいっぺんに読めない。」
と言っていたことがあります。
自分も「おお」とか「うわあ、うん、なるほど」とか感嘆の声をあげるけれども、
そこまではいかぬなあ、と少し悔しく思ったものであります。メリークリすます。