道端で出会う猫はなぜあんなにじっと見てくるのでしょう。
たたたっと通り過ぎた後にわざわざ振り返っては、凝視してくるので、何か用かいと視線を返します。
何秒間か見つめあったと、心が通じ合った気がして、触れようと一歩踏み出した途端。いやむしろ踏み出す前に体の位置をわずかに変えた瞬間、すっごい勢いで逃げるあれは、なんなのでしょうね。
その身の翻し方たるや、
わー、ギャー、なにすんねんウワー!
といった様子です。
こちらが斧とか猟銃とかをぶら下げて舌舐めずりでもしているならまだしも、危害をくわえる気などまったくないのに。勘違いしてるんじゃないわよ、失礼しちゃう。
でも猫からすれば、心が通ってしまったなんて勘違いを起こしてしまったのはこちらの方なのかも。
それにしても夜出る猫はとくに、思わせぶりです。