うみつづき、陸つづき -押海裕美ブログ-

思いついたことが、消えないように絵や文にしました。

room with curry

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 ついにやってきました、イタリアです。
 インスブルグっていう駅で乗り換えしたのですが、ここへ行くまでに
 雪が降ってきて、どんどん舞って、しまいに積もって窓から見えるのは樹氷の景色。
 イタリアもこんなだったらどうしよう!とひやひやものでしたが、
 
 途中で雪は止み、緑の田園風景のつらなりを眺めながら着きました。
 「世界の車窓から」の気分がほんとうに味わえる、ヨーロッパの鉄道。

 
 そして、ついにやってしまいました。 
 ヒッチハイクです。
 
 ホテルの最寄り駅で降りたら何もなくって、タクシー呼ぼうにも、テレカがないし、
 電話はコイン使えないし、で

 星が、やたら綺麗で、北斗七星がとても大きく、はっきり見える夜空の下をてくてく。

 ひとまず大きな通りを目指して歩いていたら、
 
 脇の道路を過ぎようとした車が一台止まりました。

 「ちょっと、あなたどこ行くの」(イタリア語)

 「このホテルに行きたいんですけど(住所を見せて)タクシーさがしてるんです」(英語)

 「タクシーなんてこの辺にないわよ。うーん、どうしようかしら
  あなた、わかる?(助手席に乗っている少女に尋ねる。8歳くらい。ものすごく可愛い)
  
  いいわ、乗って行きなさい」


 イタリア語わかりませんので、推測ですが、多分こんな感じでしょう。
 
 ああ~どうしよう ガイドブックに載ってる
 「子連れやカップルで油断させる手口」の悪い人だったらどうしよう


 という思いが頭をよぎりつつも、でかい荷物とともに無理矢理乗り込みます。


 だって、どうしようもないんですもの。
 このまま道を歩いていて悪い人にからまれるかもしれないし。バスもタクシーも走ってないし。
 
 何があかんって、イタリアのガイドブック買ってこなかったことですよね。
 いわば、丸腰です。
 
 
 
 女の子の美しさに見とれているうちに、
 ホテルに着いた様子。
 「ね?歩いてくるにはとおいでしょ。」
 
 と、降ろしていただき、
 心を込めてお礼を言います。
 
 いいのよ、気にしないで~とか言いながら、
 
 女の子もニコニコして、ばいばーいとか言いながら、
 去っていきました。

 
 ほんと、妖精って実在すると思うわ
 
 と言いたくなるくらい優しい人々…
 今のひとことで、瀕死の妖精がひとり息を吹き返したはず


 ボローニャ中央駅のインフォメーションの女性が、相当親切じゃなくって
 大分困りましたが、そんなことももうどうでも良い。
 

 明日はちゃんとガイドブック現地で買おう。