深津絵里さん主演の「恋のチカラ」というドラマで、
「あの人と話をしていて、気がついたら34杯もコーヒーをお代わり
していたんです。」なんてセリフがありました。
うろ覚えなので、杯数や細部などは適当です。
それはいいすぎやろ~~
と、大木こだまひびき ばりに思っておりましたが、記憶の一場面に、
飲み物はつきものです。
行った場所や、話したこと、見たこと、いっしょに居たことそのものよりか、
飲んでいたものが記憶を引き寄せてくれることが多い。
小学校で給食当番の時に手をすべらせて十本くらい割ってしまったとき。
当然、数が全員に行き渡らなくなります。
たくさん割ったのはじぶんなのに、
その日、先生は別の子に牛乳をあげませんでした。
ちょうど同じ日に、その子がふざけている最中に、
牛乳を二本くらい割った、という理由でした。
「手をすべらせて割った海坊主さんと、おふざけが原因で割ったYくんと、
どちらがわるいと思う?」
というようなことを皆の前でおっしゃいました。
明らかに自分の方が迷惑だろう…と、恐縮しながら、
頭の片隅で、ていうか牛乳そんなに飲みたくない、とか思ったものです。
トルコに行った際に出会った旅人のお二人は、食事を共にしたとき
「アイラン」という白い飲み物を飲んでいました。
「アイラン」を、わたしは一度も口にしなかったのですが、
おそらくこの先どこかで飲むとき、
そのふたりを思い出すような気がしています。