好きこそものの上手なれ、とはよく言ったもので、
晩酌おとうさん は、ちくわぶになるのが上手だ。
宮沢賢治氏の「おきなぐさ」という短編で、
多様な呼び方をされるこの花を
「どうしても、うずのしゅげ、の方が適していると思う。」
との言及がありました。
ちくわぶ もそうですね。ちくわ麩、というよりは全部ひらがな表記にした方が
ふよっというかもちっというか、儚げでありながらちゃんと主張を持った食感や、
で、結局なにでできてるん、て言いたくなるけど美味しいからまあいいや
ていう印象をよりよく表しております。
晩酌おとうさんはちくわぶになると
熱燗に会いたくてたまらず、居ても立ってもいられずにとんでゆくのだ。
おでん じやなくて おわり