うみつづき、陸つづき -押海裕美ブログ-

思いついたことが、消えないように絵や文にしました。

第十三夜

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 こんな夢を見た。
 
 朝起きて鏡を見てびっくり。
 髪の毛がたいそう伸びている。
 生きてきた中で明らかに一番と断言できるほど、長く黒く、たっぷりと肩にかかっている。
 
 ここまで伸ばすのにはさぞかし苦労したろう。
 絶壁が悩みの私はひとつくくりも二つくくりも似合わないから、
 肩についてはね始めた頃とか、頭がでかく見えて仕方がなかっただろう。
 
 しかし、記憶の糸をどれだけたぐっても、伸ばしている途中のことが思いだせない。
 
 おかしい。もしかすると誰かがいたずらで、偽物の髪をとりつけたのかもしれない。
 こんなくだらないいたずらを好み、しかもそれが容易くできる人物。
 
 姉にちがいない。
 問い詰めると彼女の顔が二やーとだらしなく意地悪く緩み、 
 ただちに真相を理解した私は
 いつわりのロングヘアに一瞬でも興奮してしまったことを猛烈に後悔した。

 
 しかも姉は、その期に及んで自分の仕業であることを否定し、こともあろうに私の高校の頃の同級生がやった悪事であると言い張るのである。
 うその反省文まで用意して。
 
 
 
 なんの夢やこれ。