面白い、とのうわさをきいて間もなく古本屋で見つけ、早速買いました。
一冊百円。輪ゴムで全六巻が束ねられていたので早速全て購入。
おとな買い、とのひびきに酔いしれながら持ちかえり、どれどれ、と開いたが最後、
頁をめくる手は、それこそ特急のように止まりません。
訪れたことのある国ならば、そうそうそうだったよね・・・と、行間の隅々までも懐かしい匂いを嗅ぎつけたり。
聞いたことしかないような場所の体験に思いを馳せたり。
書かれたのはかなり以前なのに、
旅ならではの新鮮な驚きを以て、ノンフィクションとは思えないドラマテックな文章が胸に押し寄せます。
最近のマイブーム、お風呂の中で本を読むこと。
蒸気の中で文字を追いながら、ひとり旅に出たい、という思いがあとから湧きでてきます。
その一方で、こんな風にくつろぐ家と、共にくらす人があるからこそ、旅、という言葉に憧れを持てるのだろう、
とも考えます。
そんな本でした。