知人が、遠くへ行ってしまうことを今日きかされました。
友人と呼んでよいのかも危ういくらいの仲だったのですが、それだけに容易くつながりが切れてしまって、会えないことへの寂しさすらもすぐに忘れてしまいそうなことが、寂しいのです。
会うのが不可能な程距離が離れてしまったわけでもなく、連絡だってとろうと思えればとれた、けれどそうしないでいて会わなくなってしまったままおそらく二度と会わないであろう人が、そう長くもない今までの人生の中で一体何人いるのでしょうか。
心に空いた穴は決して埋まったのでなく、バックスバニーのように地面がないことに気がつかずその上を歩いているのです。
さよならという言葉を知っているくせに、肝心なときにそれを使わないで、またね、とか言って笑うのでしょう。